オマケな情報
ジュニア版「地球さいごの日」
創元文庫が「大人向け完訳版」なら、ジュニア版はどんなものが出ていたのか?
そんなわけで、一昔前に購入したらしい(すっかり忘れていた)「地球さいごの日」が出てきたので紹介しておきましょう。
Kuri3所有の「地球さいごの日」は、集英社からジュニア版・世界のSFと題されたシリーズの一冊として出版されたもの。
残念ながら、古書店で見つけた時から既に本の状態が悪く、箱も口絵も手元に無いので、文字情報だけ以下に列挙する。
- ジュニア版・世界のSF 4
- 「地球さいごの日」ワイリー作 矢野徹訳 昭和44年9月10日発行
- 装丁
- 金森 達
- 箱絵・口絵・挿し絵
- 伊藤展安
- 発行
- 集英社
翻訳者による序文「地球破滅テーマの代表作」と、巻末付録(?)の科学読み物。科学用語解説などがついて、「いかにも」少年読み物。
ちなみに、昭和44年当時のあれこれをあげてみると・・・
- 大きなところでは
- 安田講堂落城(1月18日)
- アポロ11号月面着陸(7月20日)
- 前年の43年4月
- 日本初の超高層ビル「霞ヶ関ビル」が竣工
- 翌45年
- 国産人工衛星打ち上げ初成功「おおすみ」と命名
・・・と、まさに高度経済成長後期というところ。
- 漫画は
- 「ニャーロメー!」の「もーれつア太郎」連載開始
- NHK教育では
- 「コンピュータ講座」が始まる
- 流行歌
- 「黒ネコのタンゴ」
- ファッションでは
- パンタロンが登場
- その他
- 国鉄列車等級廃止でグリーン車に
- プッシュ式電話機新発売
- 等々・・・
なるほど、ジュニア向けSFシリーズが出版されるわけだ。
参考までに、集英社ジュニア版/世界のSF全20巻の内容をあげると以下の通り。
ジュニア版/世界のSF
1 | 宇宙大作戦 | ブリッシュ作 | 北川幸比古訳 |
2 | なぞの宇宙物体X | キャンベル作 | 内田 庶訳 |
3 | 夜明けの惑星 | パイパー作 | 福島正実訳 |
4 | 地球さいごの日 | ワイリー作 | 矢野 徹訳 |
5 | 銀河王国の地球人 | ハミルトン作 | 亀山竜樹訳 |
6 | タイタンの妖怪 | ハインライン作 | 中尾 明訳 |
7 | 火星人襲来 | ウエルズ作 | 白木 茂訳 |
8 | アンドロメダ星雲 | エフレーモフ作 | 杉野 喬訳 |
9 | 宇宙の群島 | クラーク作 | 福島正実訳 |
10 | 宇宙船ビーグル号の航海 | ボークト作 | 久米みのる訳 |
11 | 銀河パトロール隊 | スミス作 | 常磐新平訳 |
12 | 滅びゆく銀河帝国 | アシモフ作 | 野田昌宏訳 |
13 | 火星のプリンセス | バロウズ作 | 内田 庶訳 |
14 | 海底の古代帝国 | ドイル作 | 亀山竜樹訳 |
15 | ヨン博士の航星日記 | レム作 | 袋 一平訳 |
16 | 金星探査 | ベリャーエフ作 | 飯田規和訳 |
17 | 2660年のロマンス | ガーンズバック作 | 川村哲郎訳 |
18 | 消えていく海 | メイン作 | 福島正実訳 |
19 | 怪獣惑星SOS | ラインスター作 | 南山 宏訳 |
20 | 地底の冒険 | ベルヌ作 | 川村克己訳 |
特色・古典から現代にいたるSFの名作をすべて網羅。
収録作家20名の代表作一編ずつを厳選。さらに一冊で二倍の面白さをだすために、短編も収録。
最高の訳者が、原作を尊重しながら、ジュニア向けにリライト。
正しい科学にもとづいて、空想の世界を語る約40ページにおよぶ科学読物を収録。
わかりやすい科学用語解説つき。
四六判/豪華ケース入り/平均224ページ/大型カラー口絵入り/さし絵20数枚/各380円
−−以上、「地球さいごの日」巻末広告より
おおっ。すごいラインナップ。
だれか全20巻そろいで持っていたら読ませてください。
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