Ｋｕｒｉ３’ｓ乱読月報
1998,12,25　更新

ども。
Merry Xmas and A Happy New year!　・・・って、ちょっと遅い？
みなさん、楽しいクリスマスをお過ごしですか？　有馬記念にかけている人、宝くじに夢を託す人、それぞれ、良い年末になると良いですよね。
では、季節の挨拶はこれくらいにして、いつもの通りさくさく行きましょうか。

すべてがＦになる　森博嗣　講談社文庫

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森博嗣の９６年に出版されたデビュー作。工学部建築学科助教授・犀川と同学科学生・萌絵が探偵役の新書シリーズを文庫化。新書では既に全１０作でシリーズが完結しているので、財布とスペースの許す向きは、待たなくてもすぐに次作が読める。

ハイテク研究所所有の孤島で起きた密室殺人を巡って、物語が進む。タイトルが重要な手がかりになっている。このトリック、ソフトウェア開発関係者が読むと、すぐ解けちゃうかもね。

楚留香　蝙蝠伝奇　古龍／土屋文子訳　小学館文庫

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１９５６年にデビュー、１９８５年にお亡くなりになっている台湾の作家・古龍の代表作。上中下巻。解説によると、台湾本国では、没後１０年を経た現在でも作品集が書店に並んでいる人気作家だということだ。

題名の前に「アジア・ハードボイルド」の惹句が・・・いや、それに惹かれてつい手に取ったのはＫｕｒｉ３だが。とりあえず、上巻だけ購入して読了。

山田風太郎台湾版とでもいうか。登場人物の名前に慣れてしまえば、とても面白く読める。

河童が語る舞台裏おもて　妹尾河童　文春文庫

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舞台美術家の妹尾河童さんが、舞台の裏側を案内してくれる。

観劇が趣味の人はもちろん楽しめるし、興味のない人も、読めば劇を見たくなること請け合い。

フリーダムズ・ランディング　アン・マキャフリィ／公手成幸訳　ハヤカワ文庫ＳＦ

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３部作の１作目。気の強いヒロイン・クリスは、まさにマキャフリィ・・・と、思ったが、マキャフリィ読みには異論があるらしく解説では「マキャフリィのヒロインにあるまじき性格」といわれている。

短篇集「塔の中の姫君」（ハヤカワ文庫）収録の「パレヴィの茨」が原形となっているらしいが、そちらは残念ながら未読。短篇集刊行当時（１０数年前）は、マキャフリィに興味がなかったのね。あの頃は、他に読む本がたくさんあったし。・・・おいおい

オーランドー　ヴァージニア・ウルフ／杉山洋子訳　ちくま文庫

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９３年に映画化されたものを、観た。で、原作も読まなくては、と思いつつ今まで読んでいなかったのだが、文庫が発売されたので読む。

「３６歳の女性にして３６０歳の両性具有者、エリザベス�T世お気に入りの美少年、やり手の大使、ロンドン社交界のレディ、文学賞を受賞した詩人、そしてつまりは・・・・・・何者？」と、あらすじ紹介にある。その通りの内容なのだが、まぁ、この面白さは読んでみないとわからないだろう。

映画に興味のある向きは、パイオニアＬＤＣから‘９８年８月に「オルランド」の題名で発売されているらしいので、チェックすること。映画公開当時、主人公オルランドの全裸シーンが問題となり、日本での公開自体が危ぶまれていた作品なので、ＬＤ化にこんなに時間がかかったものと思われる。

やっぱり師走か、あまり読めませんでしたねぇ。特になにをするというわけでもないのだが、なんだか気忙しい。
さて、次回は、いよいよ１９９９年。世紀末も極まれりってな気分ですが、このページは、いつもと変わらず１９９８年個人ベストの発表といこうかと考えてます。・・・芸がない

ということで、皆さん、良い年をお迎えください。

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