Kuri3’s乱読月報
1998,11,25 更新


ども。朝晩の冷え込みが厳しいですね。
こういう季節は、炬燵にみかん、そして分厚い本だ。
・・・おいおい


アヴァロンの戦塵 ニーヴン&パーネル&バーンズ/中原尚哉訳 創元SF文庫
「アヴァロンの闇」の続編。
なんだか、続編づいているニーヴンだが、まぁ、面白いから良いか。「闇」で戦った怪物グレンデルくんは、今回も健在。さらなる強敵が人類を襲うわけだ。地球生まれ(初代入植者)と星生まれ(第二世代)の確執も絡んで、盛り沢山の上下巻。

チャイルド 井上雅彦監修 溝済堂文庫
異形コレクションZ。
前回「ジャンルを超越した現代作家の短篇集」と形容したが、萩尾望都が参加するに至って、まさに壮観な作家陣。奇想天外誌で小説を発表された萩尾さんだから、小説かも・・・と、妙な期待を覚えつつ本を開くと、漫画だった。

垂直世界の戦士 K・W・ジーター/冬川亘訳 ハヤカワ文庫SF
巨大なビル「シリンダー」の内側「水平世界」と外側「垂直世界」に、この世界の人々は住んでいる。で、内側から外側に出ていった男の冒険。
と、書いちゃうと、「なんだかなー」てな感じですが。
ジーターの本にしては、暗さがなくて、読み易い。

探偵物語 小鷹信光 幻冬社文庫
TV放映後20年も経っていながら未だカルトな人気を保ち、最近は缶コーヒーのCMな松田優作「探偵物語」の原案者である小鷹信光さんの幻のオリジナル小説。
「待ってました」「うおぉ、おなつかしや」と涙ぐむ人は、多いに違いない。
もちろん、第二作「探偵物語・赤き馬の使者」や短篇「めりけん無頼」三作も、文庫化してくれるんでしょうね、幻冬社さん。

陰陽師 飛天の巻 夢枕獏 文春文庫
安倍清明と源博雅の活躍、第二集。
岡野玲子描く漫画の方を先に読んでしまうので、どうしてもそちらのイメージが出てきてしまう。ま、それはそれなのだが。

戦国幻野 新・今川記 皆川博子 講談社文庫
富士の裾野にひろがる駿河の国に栄えた今川氏の興亡を描く時代小説。
炬燵にみかんと、環境を整えてゆっくり読むには最適。

虚船 松浦秀昭 ソノラマ文庫
第2回ソノラマ文庫大賞受賞作。
そう、これが「読了箱」に紛れ込んでいた一冊。他にも2冊ほど出てきたが、それは買って読んでいた・・・
江戸時代、UFO探索の任を負った隠密の大活躍。という、ぶっ飛んだ設定。で、その隠密の頭(お奉行さま!)が可愛い娘。
ま、面白くないわけはないだろうってところですね。


‘98年も残すところ、一月と少し。気ぜわしい季節となってきました。
さて、今年は何冊読めるかな・・・はい?

ということで、また来月。

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